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今年も秋の健康診断を受けよう!
こんにちは!動物看護師の井上です!
9月も半分終わり、少しづつ夜が冷えてきましたね。ですがまだまだ昼間は暑い日が続きそうです。
季節の変わり目で体調を崩されるワンちゃん猫ちゃんに、いち早く気付けるよう毎日の体調の変化に気を付けてくださいね!
さて、10月1日からは秋の健康診断が始まります。
年齢が増えていくとわんちゃんは脾臓が悪くなりやすく、猫ちゃんは腎臓が悪くなりやすくなることがあります。😨
他にも日々歯磨きを続けていても、歯石がついていたり歯が悪くなってしまっていることも少なくないです。🦷
知らないうちに、気付かない所わからない所で病気になっているかもしれません。
早期発見のためにも今年の秋の健康診断を受けてみてはいかがでしょうか。_(._.)_
10月からは割引価格で受けることができますので、お気軽にスタッフまでお声がけくださいね🐶
※当院では、3つの健康診断のコースがあります。
★かんたんコース(軽く健康診断を受けたい方向け)30分
簡単コースは、身体検査(視診・触診・聴診)、一般血液検査、歯科検診(歯石チェック)を見させていただきます。
血液検査から体の中の電解質のバランスや腎臓の状態がわかります。!
秋はわんちゃんもSDMAという検査項目も見ます。SDMAとは腎臓病の早期発見をしてくれます!
★一般コース(上記より詳しく検査したい方向け)45分
一般コースでは、かんたんコースの内容+血液検査が7項目追加、腹部超音波を見させていただきます。
腹部超音波(エコー)でよりお腹の中の状態を詳しく見ることができます。
腫瘍や炎症が起きていないか検査してみませんか。
★シニアコース(7歳以上のワンちゃん、猫ちゃん向け 絶食半日お預かり、要予約しっかり全身をみたい方向け)1時間
シニアコースでは、一般コースコースの内容、T4(甲状腺ホルモンの血液検査)、胸部レントゲンを見させていただきます。
甲状腺とは主に全身の新陳代謝や、体のエネルギーレベル、体温、心拍数などを調整しています。
わんちゃんでは「甲状腺機能低下症」になりやすく、体重の増加、無気力、活動性の低下などの症状です。
猫ちゃんでは「甲状腺機能亢進症」になりやすく、体重の減少、食欲の増加、多飲多尿、興奮、攻撃的になります。
3つのコースにオプションも追加することもできます。
前回のブログで猫ちゃんの心臓病について読まれた方もいらっしゃると思いますが、秋の健康診断で「pro-BNP」というオプションを
つけてみてはいかがでしょうか!
他にも「眼科コース」や、「歯科コース」など様々なオプションを追加できるので、気になる項目を追加してみてはどうでしょうか!
詳しくはスタッフまでご相談ください!
助けて!うちの猫が苦しそう!
こんにちは、獣医師の道本です。
9月に入り、少しずつ秋の気配が感じられるようになってきましたね。まだまだ残暑厳しいですが、朝晩が涼しくなって皆様の猫ちゃんも過ごしやすくなっているではないでしょうか。
『最近、うちの猫、呼吸が速くて元気がない気がする』
日々の診察の中でそんなご相談を受けることがあります。
このようなご相談から、検査を進めていく中で、循環器疾患、呼吸器疾患、内分泌疾患、整形外科疾患など様々な病気が見つかることがあります。今回はその中でも、皆様の大切な猫ちゃんたちに関わる「肥大型心筋症」という病気についてお話ししたいと思います。様々な循環器疾患がありますが、特に猫ちゃんでは比較的発生頻度が高い病気となります。猫ちゃんを飼っている方には、ぜひ知っておいてほしいことです。
※少し長めの内容となるため、要点だけ抑えたいという方は、最後の「肥大型心筋症かもと言われた…どうする?」の☆からだけでも読んでいただけると幸いです。
◯肥大型心筋症って何?
肥大型心筋症(ひだいがたしんきんしょう)は、猫の心臓の病気の一つで、心筋が厚くなってしまう状態を指します。肥大型心筋症の猫ちゃんの心臓では、心筋自体の肥厚・線維化や心筋配列の変化から、心室の容量が減少して心拍出量が減少したり、拡張機能障害が起こることで、心臓がうまく血液を送り出せなくなり、最悪の場合、うっ血性心不全(CHF)や動脈血栓塞栓症(ATE)などの危険な状態となります。簡単にいうと『心臓が全身に血を送るのが下手になっている』ということです。
◯どんな症状があるの?
この病気は『心臓が全身に血を送るのが下手になっている』といことで、様々なことが起こっていきます。
・ 呼吸が速くなる:心臓が血液をうまく送り出せなくなることから、肺に送った血液がうまく心臓に戻ってこられず、胸水が溜まり、肺が十分に膨らめなくなったり、肺水腫といって肺自体に水が滲み出てしまうことから、十分にガス交換ができなくなり、普段よりも呼吸が速くなったり、息切れをしている様子が見られることがあります。血液の流れが悪くなっている状態を「うっ血」といい、心臓のポンプとしての機能が破綻している状態を「心不全」といいます。冒頭で触れた「うっ血性心不全(CHF)」とは、心臓がポンプとしての機能を十分に果たせなくなることで、血流が渋滞してしまうことをいいます。CHFを呈した猫ちゃんは命に関わる危険な状態になることがあるため、注意が必要です。
・お腹が膨らんでくる:心臓が血液をうまく送り出せなくなることから、心臓に血液を戻してくるということも下手になっており、腹水がたまることがあります。多少の腹水貯留は体調に大きく影響を及ぼすことはそれほどありませんが、腹水量が増えていくことで、胃腸の動きの低下や不快感から、食欲不振や元気消失が出ることがあります。肝、腎うっ血から、肝数値・腎数値の上昇、肝・腎機能の低下が起こることもあります。また、腹水によって横隔膜が胸側に押されてしまうために、呼吸がしづらくなることがあります。状況によって、肺や胸よりもお腹に腹水が溜まる猫ちゃんもいます。普段よりお腹がぽっこりしていて、急な体重変化があった場合は注意が必要です。
・突然の失神:心臓が血液をうまく送り出せなくなることから、脳へ十分に酸素が届かなくなり、突然気を失ってしまうことがあります。また、肥大型心筋症の猫ちゃんは不整脈も誘発されやすいため、ただでさえ拍出量が落ちている心臓に不整脈が発生することで、血液を送る効率がより下がり、失神へとつながることがあります。
要するに極端な話をすると、「呼吸の速い、元気のない、気を失うことがある猫ちゃん」になるということです。一概にこのような猫ちゃんが全てCHFを呈しているというわけではありません。すべての症状が出るというわけでもないため、気になることがあれば一度受診をお勧めいたします。
・後ろ足が動かない・突然暴れる:心臓が血液をうまく送り出せなくなることから、心臓の中でも血流のうっ滞が起こります。血液は流れが悪くなると固まりやすくなる性質があるため、肥大型心筋症の猫ちゃんの心臓には血栓ができやすくなります。この血栓が心臓から流れ出てしまい、動脈につまってしまうことがあります。これが、冒頭で触れた「動脈血栓塞栓症」です。猫ちゃんの場合、この血栓の塞栓が、後ろ足に血液を送っている大腿動脈に起こりやすいため、血流を失った後ろ足は麻痺していきます。また激しい痛みを伴うことがあるため、突然暴れ回ることがあります。少々過激な表現ですが、「のたうち回る」という表現が正しいかもしれません。
◯どうしてなるの?
猫ちゃんの肥大型心筋症の原因は、残念ながら完全にはわかっていません。遺伝的な要因が大きいと言われており、特に、メインクーンやラグドールなどの特定の品種の猫ちゃんは、リスクが高いとされています。また、腎不全を始めとする高血圧疾患、甲状腺機能亢進症などによって、二次的(続発的)に心筋の肥大が起こることもあり、“あたかも”肥大型心筋症のような状態に心臓がなってしまうことがあります。真の肥大型心筋症ではないものの、起こりうることが肥大型心筋症と類似するため、肥大型心筋症フェノタイプといわれています。
◯どうやって診断するの?
心臓の超音波検査での心臓の構造や機能評価、X線検査での心サイズの評価・肺野や胸水の評価、心電図検査での不整脈の有無、血液検査での基礎疾患の有無や心筋マーカーの評価、血圧測定での高血圧の有無から、状況を多角的に判断することで診断がつきます。
病理解剖でも確定診断とされるのですが、臨床的な肥大型心筋症の診断基準は「甲状腺機能亢進症、全身性高血圧などの基礎疾患または大動脈狭窄症の存在なしに心臓エコー検査にて拡張末期の左室壁厚が6mm以上となること」といわれています。心臓エコー検査において、左室心筋壁厚が6mmを超えてきた場合、基礎疾患を検査し、真のものなのか、フェノタイプなのか見定めていくイメージです。
◯肥大型心筋症かもといわれた…どうする?
怖いことをたくさん書いてきましたが、実はこの病気の猫ちゃんたち、ほとんどが元気に過ごしています。少し一安心なのですが、この病気の難しいところは、そこにあります。症状のない肥大型心筋症の状態を「無症候性肥大型心筋症」といいます。
2018年に世界21カ国にわたる多施設共同による「無症候性肥大型心筋症の猫群と見た目は健康そうに見える猫群の長期的な心血管リスクの評価」を目的とした後ろ向き研究が行われました。
無症候性肥大型心筋症(HCM/HOCM)群(1,008匹)のうち:
-
- CHF(うっ血性心不全)やATE(動脈血栓塞栓症)、またはその両方を発症したのは30.5%。
- 心血管系死(心臓関連死亡)は27.9%に達した 。
発症リスク(無症候性肥大型心筋症群):
-
- 1年後:CHF 7.0%、ATE 3.5%、心血管死 6.7%
- 5年後:CHF 19.9%、ATE 9.7%、心血管死 22.8%
- 10年後:CHF 23.9%、ATE 11.3%、心血管死 28.3% 。
・心血管合併症が発生した猫の平均生存期間は約1.3±1.7年で、予後は比較的短い 。
・無症候性肥大型心筋症群のうち、長生きしたのは一部で、9〜15年生存した猫は10%にとどまる 。
・健康猫(AH群)における心血管死のリスクは1%に過ぎなかった 。
☆『無症候性肥大型心筋症は世界的に重要な猫の健康問題であり、無症状であっても、CHF、ATE、心血管死といった重篤なリスクが高い』
といった結論に至っています。少し怖い結果ですね汗
元気に過ごしている猫ちゃんでも「実は心臓が悪かった、その結果、突然苦しくなった。突然血栓が詰まり、後ろ足が動かなくなった」が起こるということです。ただ、無症候性の肥大型心筋症の中央生存率自体は約11年というふうにも書かれており、その予後は概ね良好とも捉えることもできます。
「世界的な研究の文献を引っ張り出してきて、またまた先生、大袈裟な話をしてるんでしょ!」と思われる方もいらっしゃるといるかもしれません。残念ですが、意外と日常的に出会う疾患なのが現状です。循環器疾患は、早期発見することで注意深くその経過を観察し、早期に治療を行うことで、予後が期待できる場合があります。
残暑厳しい今日この頃、皆様の猫ちゃんはいかがお過ごしですか?当院では毎年、秋の健康診断を実施し、普段より健康診断を強化しております。その際、循環器についても健診を承ることが可能です。このブログを読んで「うちの子、大丈夫かな?」と思った方はお気軽にご相談ください。
猫ちゃんの健康を守るために、日頃からの観察が大切です。何か気になることがあれば、いつでも相談してくださいね。皆様の猫ちゃんが元気で幸せに過ごせるよう、私たちもサポートさせて頂きます。
秋の体調管理
こんにちは!動物看護師の大内です。
八月ももう終わり、立秋とは名のみの厳しい残暑が続いておりますが皆様いかかお過ごしでしょうか。🌞🎐
ワンちゃん猫ちゃんにとっては、まだまだ過ごしにくい季節ですよね。秋に入るといってもこの暑さですからまだまだ注意が必要です。
今から秋にかけてまでの体調管理をしっかりしておくために、かかりやすい病気と予防についておさらいしていきましょう。
まだまだ夏バテに注意!!
九月中でも暑い日は続きワンちゃん猫ちゃんにとって快適とは言えません
部屋の温度を快適に保つためにエアコンはまだ必須です。🥵
猫ちゃんは暑さに強いと思われがちですが決してそうではありません
猫ちゃんは冷たい風が直接当たるのを嫌がるため、風の当たらないカーテンの裏や物陰に隠れていつの間にか熱中症に………なんてケースも多いです。
エアコンの風が部屋全体にいきわたるように扇風機やサーキュレーターで循環させましょう。
猫ちゃんが家の中で自由にさせている方も多いとは思いますので、別の部屋に移動してしまったときはできるだけ様子を見てあげてください。
熱中症の対策、対処法については以前のブログに詳しく記載してありますのでこちらもチェックしてみてくださいね! 🤗
夏に落ちていた食欲も秋になればだんだん戻ってきます。ただし夏の疲れが残った胃や腸は万全の状態ではないため、下痢や嘔吐がしやすい状態です。なので様子を見ながら少しずつ量を増やしてあげてください。
ワンちゃんはある分だけ食べてしまうので肥満にならないよう注意してくださいね。
換毛期の皮膚トラブル
秋の換毛期は夏毛が抜けふわふわの冬毛に生え変わります。
特にダブルコートの柴犬、コーギー、ゴールデンレトリバーはこの時期大量の毛が抜けるので部屋中が毛だらけになってしまうなんてことも。
この抜け毛をほおっておくと膿皮症などの皮膚炎を起こし、赤み、かゆみの症状を起こします。
抜け毛の多い子や長毛な子は短時間でもいいので、できるだけ毎日ブラッシングをしてあげましょう。
ブラッシングが苦手な子もいると思いますので、おやつで誘って少しずつ慣れる練習をしていきましょう。
台風による水害での感染症に注意
九月は台風の多い時期です。🌀☂
レプトスピラ症という感染症は聞いたことがあるとは思います。
これは細菌の一種で感染した動物の尿の中に排泄され、淡水で湿った土壌で数か月存在するといわれています。
つまり台風後の増水してぬかるんだ土、水たまりは特に注意が必要になりますね。
台風後はすぐ散歩に出ず、水が引いて被害がおさまるまでしばらく様子を見ましょう。
散歩コースは被害が少ない場所を選び少しでもリスクを下げると安全ですね。🐕
ちなみに当院での予防接種では7種混合、10種のワクチンでレプトスピラの予防ができますので、まだ今年のワクチンを打っていない方は一度検討してみてはいかがでしょうか。💉🍀
最後に
今回は秋にかけてまでの体調管理についてお話ししました。
飼い主様の配慮で、ある程度予防してあげることができます。
気になる症状がみられた場合はできるだけ早期に治療することも大切です。
もし、いつもと違う行動をしておや?と感じることがあれば気軽に相談していただければと思います。🙌
猫ちゃんの新しい家族を探しています!
こんにちは!MIRU動物病院です(^▽^)/
保護猫ちゃんの新しい家族を探しています。
お転婆な子や甘えん坊な子など、かわいい子たちばかりです。
ネコちゃんと暮らしたい方、新しい出会いを求めている方、ぜひご検討下さい🐱

