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★★★猫のフィラリア症について★★★

★★★猫のフィラリア症について★★★

こんにちは、院長の西村です。 前回予告した通り、今回は猫のフィラリア症(糸状虫症)についてお話ししたいと思います。 みなさん、猫もフィラリア症にかかることをご存知でしょうか? すでに予防されていてご存知の方もおられると思いますが、その症状までは…という飼い主様がまだ多くおられます。 今回はその症状、犬との違い、予防の必要性についてお話しさせていただきます。 少々長くなりますがお付き合いください。 ※長い文章が面倒な方は一番下のまとめをお読みください※ まず猫のフィラリア症ですが、実は感染するのは犬糸状虫(犬のフィラリア)なんです。 犬に寄生するはずのフィラリアが間違って猫に感染してしまい様々な症状を引き起こすのです。 フィラリアは、蚊が媒介する寄生虫で、主に犬に寄生し血管を通って心臓に到達します。心臓に寄生した虫は心臓の中で5−6年生存し、その間心臓の血管や弁膜を傷つけます。その結果心臓病を発症し犬の生命を脅かします。犬の主な症状としては心臓病の進行に伴う発咳、失神、死滅した虫体の塞栓による循環性ショックなどがあります。いずれも早急に治療を開始しないと命の危険がある危ない症状ですが、近年では予防の徹底によりフィラリア症で亡くなるワンちゃんを見ることはほとんどなくなりました。 では、猫の症状はどうでしょうか。 猫の場合、感染するのは犬のフィラリアだとお伝えしました。犬のフィラリアは本来犬に寄生できるように体ができていますので犬の体内では死なずに済みますが、本来寄生することのない猫の体内に入ってしまった場合、猫の免疫反応によってフィラリア幼虫は死滅してしまい通常は成虫になることはありません。 猫のフィラリア症の症状も発咳や呼吸困難なのですが原因が犬とは異なり、フィラリア幼虫が死滅した際に肺血管や肺間質に急性の炎症を引き起こす『犬糸状虫随伴呼吸器疾患(通称HARD)』と呼ばれる呼吸器疾患によるものと言われています。 次に多い症状として嘔吐があり、その他食欲不振、下痢、体重減少、沈鬱、虚脱などがあります。 そして、稀ではありますが猫に寄生した犬フィラリアの幼虫が運良く(運悪く?)成虫まで成長してしまった場合、犬のように心臓血管に虫体が塞栓し突然死を招いてしまいます。 猫のフィラリア症はこれまで動物病院で予防をあまり啓蒙されていませんでしたが、それには以下のような理由があると思います。 まず、HARDを含めこれらの症状はフィラリア症に特異的な症状ではありません。言い換えるとこれらの症状が出たからといってフィラリア症を1番目に疑う先生はおそらくいないということです。 また、通常犬の場合フィラリア検査をして感染を確認するのですが、猫では院内で行う抗原検査ではほぼ確認することはできません。抗原検査はフィラリアのメスのみを検出する検査であり、寄生数の少ない猫の場合は検出が難しいのです。猫の場合は一番検出されやすいのは10月頃で、抗体検査(外注)によって検査しますが感度はあまり良くありません。 さらに、仮にフィラリアが猫の心臓で成虫になったとしてもフィラリア症に罹患した猫の約3割は無症状と言われていますので、生前にフィラリアと診断されるケースは稀で、突然死をして初めて解剖検査で診断されることが多いようです。猫の突然死は約1割がフィラリア症と言われています。完全室内飼いで高層マンションの猫にも発生しているとのことです。 これらの理由から、動物病院ではあまりお目にかかることのない病気という概念があり、大きく取り上げられなかったんだと思います。 ...

R2年度フィラリア予防について

3月に入りましたが、まだまだ寒い...いや、今の方が寒いような日が続きますが、ペットの体調管理など大丈夫でしょうか。 当院では3月1日からフィラリア予防のお葉書を順次お送りしております。 寒いとはいえ、今年は暖冬の影響もあり2月でも蚊が飛んでいましたので、例年フィラリア予防は5月初旬から12月まで行っていただいておりますが、今年は少し早めの4月中旬ごろから始めても良いかもしれませんね。 当院は開院後初めてのフィラリアシーズンを迎えます。混雑状況などがまだ予測できず、多少待ち時間が長くなってしまうかもしれません。ご迷惑をおかけしますがご理解賜りますようお願い致します。 混雑を避けるため、フィラリア予防を内服薬から注射薬に変更するのも良いかもれません。 注射薬は1回の注射で1年間効果が持続するため、時期を選ばずに接種できるのでフィラリアシーズンを外した2、3月や7、8月に接種される患者様も増えています。 現在内服薬で予防されている患者様の場合、切り替え方法として3月に接種するか5月、6月は内服し7月ごろから注射薬に変更するというやり方があります。 注射薬はフィラリアのみの予防であるため、現在ノミダニを同時に予防できるタイプのお薬を飲ませておられる場合は、切り替え後にノミダニ用の内服あるいはスポット薬が必要となります。 費用やメリットデメリットなど気になりましたら一度ご相談ください。 お葉書は順次お送りしておりますが、お葉書が届いておられなくてもご都合のよろしい日程でお越しください。 猫ちゃんも同じ期間のフィラリア予防が必要ですが、なぜ予防が必要なのかは次回書かせていただきますね。 ...

生体モニター

こんにちは、院長の西村です。 クリスマスや年末年始のイベントなどで忙しい時期になりましたね。 忙しく、少しペットを構ってあげられないことも多いかと思います。 少し目を離したすきに異物を誤食してしまったり… 気付いたらなんとなく元気がなかったり… 年末年始は動物病院もお休みになり、急な病気への対応が難しくなります。 ペットの健康状態を今一度確認し、いつもは様子を見るような変化であっても念のため受診しておくと安心かもしれません。 年明けに緊急手術となると大変ですしね! タイトルにもあげておりますが、当院の麻酔生体モニターを新しくしました。 新機種で、なんと全国初導入です!(今のところ…) 今までのモニターと違う点は、換気量の測定ができることや肺の膨らみやすさ(肺コンプライアンス)を検知できることです。これは非常に重要で、呼吸ができていても肺の中にどれだけ入っているかこれまでは検知することができませんでした。換気がしっかりできていないと麻酔を必要な深度に安定できなかったり、酸素不足になってしまったりします。 今回導入したモニターはそれが可能で、手術中に動物の状態をより正確に知ることができるので術者としてはとても安心です。これは特に麻酔リスクの高い動物での手術でより役に立つと思われます。 当院は動物に優しい麻酔を目指しております。なるべく過剰な麻酔にならない様に、術中に疼痛を感じない様に日々努力しております。その一つとして今回のモニターを導入しました。 動物の高齢化が進み、今までは高齢であるだけで手術を受けられなかった子たちも、麻酔の負担を少なくすることで可能になる場合があります。高齢のペットで手術が必要な病気にお困りの際は一度ご相談ください。 ...